日々のでんチャン

************************2003年8月27日************************

今日は龍をたくさん見てしまいました。壷とか皿とかにいっぱい描いてあるんです。それはそれは大変な龍の数でした。 小林秀雄が“作家のこころのなかには、何匹も龍を飼っていて、ほんとうのことが書けるようになるまで、 その龍を一匹づつ殺していくようなものだ”なんてことを言っていたのを思い出しました。 その龍とは作家がもっている野心みたいなものの事を言っていたのですが、 私たち凡人もまた、こころに凡人なりの龍を飼っている。

毎日毎日、けむりのように立ち顕われる龍を殺しながら生きていく。

野心、虚栄心、名誉心、慢心、という名の龍たち…

壷や皿に描かれたおびただしい数の龍に、しばらくはうなされそうです。

それは中国の歴代の皇帝たちが愛した品々(出光美術館にて)


************************2003年8月25日************************

 

 前回の8月12日の文章って、誰からもクレームもらいませんでしたが、すごく変です。なぜならお盆と、お彼岸を間違えているからです。間違えたというのは、いかにぼんやりした季節感の中に私がいるかを証明してるわけですが、間違えた理由のひとつには、私の場合、お盆にも墓参りにいく習慣のせいもあるんでしょう。お盆=墓参りの思い込みから間違えちゃったみたいです。それから今年の特別の冷夏が、一ヶ月ほど時間を早めてしまったみたいです。

おそろしやおそろしや

 あつさ さむさも おぼんから ハ〜ックション ズルッ

************************2003年8月12日************************

 

 彼岸である。なぜか春はぼた餅で、秋はおはぎ。

あまり疑問をもったことはないが、その季節の風物を

行事に取り入れる才能は、日本人は秀でている。

秀でているにもかかわらず、卑屈なところがかなりある。

というのは、もともとお彼岸っていうのは、太陽信仰のなごりでは

ないかと私は思っている。お日さまが、この時期を境に短くなったり、

長くなったりする。ずっと長くなり続けたり、短くなり続けたりしたら、

えらいことである。ほどよいところで折り返してくれるお天道様への感謝から

発した行事なのだと私は思うのである。

仏教の伝来にともない、西方浄土の信仰と重なって

真西に太陽が沈むこの時期を、特別に仏教的な行事に置き換えたのでは

ないかと考えられる。優勢なものにそっくり乗り換えて、過去の痕跡を

消し去ってしまうのは、日本人らしい。それでも、根底の精神は、

しっかりと残されているような気がする。和魂洋才などと言うが、精神さえも

すっかり変えてしまったように見えることもある。

縄文土器から弥生土器の転換はまさにそれである。

縄文土器はおそらく日本固有のものだったのだろう。

それが大陸からの影響で、のっぺりとした画一化された土器にすっかり変化してしまったように感じる。

お彼岸が先祖に敬意を表する日なのなら、縄文の太古まで立ち返り、熱き大和魂に思いを馳せてみたいものである。合掌。

************************2003年8月8日************************

 

陶器は夏に敬遠されがちなことは事実としてある。

けれど、日本人は元来四季を通して陶器を利用してきたのであるから、単なる現代的な錯覚なのだと私は思う。

“陶器は空気の温度に同化しやすい”のは事実だが、夏に合わないと思うのは間違いだ。茶碗を白湯であたためるような茶道での気づかいみたいなものさえあれば、夏でも清涼感あるうつわが楽しめる。つまり陶器を冷やすことだ。

冷蔵庫で冷やすもいいし、冷水で冷やすのもいい。それだけで、陶器は表情をさらっと変える。変幻自在なものである。

 

************************2003年8月2日************************

陶器の使い方に追加してほしいことがあります。それは乾かし方です。水分を十分吸って仕事をし終えた陶器は、今度は充電期間になります。ゆっくり快適に休ませてあげたいものです。そのために、その前に充分に乾燥させて下さい。裏側にして、高台の素地の部分から水分が抜けやすいようにして下さい。また表側にも風がぬけやすいように、陶器どうしを重ねるように寝かせるといいと思います。赤ちゃんに例えれば、“裸のまんま放っておく”みたいな感じでしょうか。そうすると赤ちゃんは、外気を肌身に感じとって、体が強くなっていきます。“気”を取り入れやすくするのは、赤ちゃんにとってとても重要なことです。それに元気な“気”を取り入れれば、“気”の淀みであるアセモみたいな症状にもなりにくくなります。寝る子は育つと言いますが、陶器もここのところがとても重要だと思います。食器乾燥機も物理的には悪くありませんが、私などは、赤ちゃんのおしりにドライヤーをあてるような気もしてきます。自然が一番のように思えます。どうか試してみてください。

さて、話しは変わりますが、
薪窯の焼成に類似した味が出せる 炭燃料の陶芸窯を作っている
(株)カブマツさんが、楽しい同志を集めてイベント中です。是非行かれてみて下さい。

DENでも秋に、紫松窯で“楽焼き”イベントを考えています。
使い方いろいろ工夫できるこの窯のことはこちら

************************2003年7月25日************************

大切なお客様が、まだ生まれて間もないお子さんを抱いてよくご来店いただきます。
なんだかとてもうれしくなります。

うれしいついでに、出演してもらました。
『陶器の使い方』をご覧下さい。

************************2003年7月10日************************

長崎市の幼児殺害事件の容疑者は12才の中学生だった。

人間は、生まれてから死ぬまで、遺伝子にしくまれた内なる欲望と、外界から迫る欲望の種と、日々戦わなくてはいけない。しかし今、外界からの欲望の種は、無尽蔵に増大し、しかも誰も若者に戦い方を教えない。今やその欲望の種を潰していくことは、不可能に思えてくる。

救いの手があるとしたら、やはり母の手でしかない。
母の手 朝から聞こえるまな板の音 食卓を演出する手料理 暖かい団欒  
そういうものが、常に最上位になくてはいけない。

コンピューターゲームの幻惑に、常に勝っていなくてはならない。

ある種のゲームは、そういった基本的な感情を生み出す脳の回路を破壊してしまうように思えてならない。

だとしたら、子供にコンピューターゲームを与えることは、
狂人に刃物を渡すようなことなのかも知れない。

************************2003年7月4日************************

陶芸家坂口健は、好青年である。
が、こんな絵をうつわに描きたがる。

実に個性的な絵であるだけに、是非が二分するところである。
しかし、この絵を嫌いな人が、確実にいるのを、差し引いて考えても、
このうつわは、かなりイカしてる。
そう、坂口健という人間も、陶芸家にはめずらしく、かなりイカしてる。本日、お店に来たときの姿もこんな感じのイケメンだ。

その彼が、どうも勝負に出たようだ。来春、都内の某百貨店の個展を決めたもよう? 蹴轆轤(ケロクロ)でつくりまくる彼の足をもう誰にも押さえられない!大きな一歩を蹴り出すのを大いに期待している。

サイト内の彼のページはこちら 
白と緑のうつわ展出展作はこちら

彼自身のHPはこちら

************************2003年7月3日************************

ずいぶんと休んでしまいました。

緑と白のうつわ展の作品を撮影、編集、更新したりして
ゆとりがありませんでした。

まだ、ご覧になっていない方は是非!

 田村浜男

 野田耕一

 黒澤有一

 松本良夫

 山田浩之

 山本一仁

 坂口健

 壷田和宏

 加藤音

 森章子

6月9日の問題。

簡単でしたね。答えは、上がニンジン、下がバナナ。
両方とも、陶芸窯にて炭化したものです。
芯の芯まで炭です。握り潰そうとすれば、
簡単に粉々になってしまいそうです。

けっこう流行りみたいですよ。おためしあれ!

*********************2003年6月9日************************

一昨日の出題のこたえ-

まじに考えてくださった方申し訳有りません。実にたいしたことないんす。

とある和風ダイニング主催のゴルフコンペの持ち回りの優勝カップです。

まかせるから、ユニークなカップを作って!って言われて…

そのお店のロゴマークにしているお茶碗とお箸と箸置きを

配置して一体化した優勝杯にしてみました。

お茶碗の高台に、優勝者のネームいりリボンがかけらるのでしょう。

ちなみに↓がロゴマーク。左の変なキャラものも銅製で、わし作です。

 

さて、今日の問題です。

これはなに?
お世話になっている陶芸家の長谷川美知子さんに先日いただきました。

 

************************2003年6月7日************************

 これは、なんでしょう?
画像はクリックすると大きく見れます。↑
私が述べ50時間くらいで作りました。銅製です。単なる飾りではありません。用途は?

さて、

ずっと前に出題して、解答忘れてた。
これはなに?

正解は、タマゴを白身と黄身にわけるもんです。
口から白身が出て、黄身が残るんです。
お砂糖と塩を混ぜちゃったときに、
別けられるなんてこともできたら、
うれしい。手品にも使えそうだし。

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